欧州委員会がGoogleに対して制裁金14億9000万ユーロを言い渡すが、どっちがモノポリーなんだと思ってしまう。
2019年3月20日水曜日、欧州委員会はGoogle AdSense(インターネット広告)が
EU競争法(独占禁止法)に違反しているとして
14億9000万ユーロ(約1900億円)もの制裁金を払うように発表しました。
ちなみに欧州員会が過去2年以内で同社に対して
制裁金を科すのは3度目になります。
今回はなぜ、このような事態になっているかを
欧州に住んでいる視点で解説してみました。
EU競争法を指摘されている理由
今回の指摘は、Googleがサービスを提供している
Google AdSenseに対して、当初は競合他社の広告掲載を禁止したり
表示回数を制限しているという点を指摘しています。
さらにブラウザ広告の70%以上のシェアを
Google占めているので、結果として競合他社には
自分自身を宣伝するための十分な機会が与えられていない
ということも理由のようです。
ちなみに、世界のブラウザシェア率でみると
Googleが世界の50%以上シェアしていることになります
さらに、Google AdSenseの利用者数を考えると
インターネット広告の70%以上のシェアとはさすがです。
過去の制裁金について
2017年と2018年にも欧州委員会は
制裁措置を課しています。
2017年検索結果の操作
2017年ではGoogleが検索エンジンの検索結果を操作し
自身の価格比較サービスShoppingを優先したという指摘です
競合の比較サイトはこれについて不平を言い、
Googleの競争相手であるマイクロソフトとオラクルから支持を受けたようです
欧州委員会は24億ユーロの罰金を言い渡し、Googleは後に訴えています。
2018年モバイルやタブレットのメーカーに自社のアプリを使うように要求
この時には、Googleは携帯電話やタブレットのメーカーに対し
GoogleのAndroidオペレーティングシステムを販売したい場合には、
自社のアプリをインストールするように要求したとして
43億ユーロの罰金を言い渡し、その後Googleは上訴して
Androidユーザーは、彼らが使いたいウェブブラウザと
検索エンジンを選ぶことができるであろうと発表している。
EU競争法(独占禁止法)の指摘について
今回新たに、欧州委員会が指摘している
独占禁止法について、欧州に住んでいる身としては
どうみても、欧州委員会特にVestagerさん@vestager
米国企業に対する、締め付けに思えてならない。
The third @Google case: @Google is fined €1,49bn for illegal practices in search advertising brokering to cement its dominant market position. They shouldn’t do that - it denied consumers choice, innovative products and fair prices.
— Margrethe Vestager (@vestager) 2019年3月20日
欧州委員会がGoogleに対して、何か指摘する際は
常に彼女が動いている。
消費者としてみるとどっちがモノポリーなのか?
私の住むオランダでは、一つの駅に
お決まりのスーパーが一軒だけあり
飲食店は半径何キロメートル以内に、
同じジャンルのお店が2件以上、競合してはいけないルール
コンビニエンスストアも、ファーストフード店も皆無である
住んでいる印象では資本主義国家らしい、競争が生まれないため
どこも似たような価格でサービスを提供し
サービス質も期待できない
物流システムは、時間通りに来ないなど
一消費者としては、しわ寄せが消費者に来ている印象が強い。
果たして私からすると、どっちがモノポリーなんだと言いたくなる。